チカランってどんなところ?  赴任が決まったら悩む!? 生活拠点「ジャカルタ or チカラン」問題

チカランってどんなところ? 赴任が決まったら悩む!? 生活拠点「ジャカルタ or チカラン」問題

「インドネシアへの赴任が決定。でも、勤務先はジャカルタではなく『チカラン』と言われたけれど、一体どんなところ?」——そんな戸惑いを感じているご家族は少なくありません。

「スーパーで日本の食材は買える?」「子どもの学校や病院は大丈夫?」「工場ばかりで何もないのでは?」など、現地を実際に見られない状況では不安の解消も難しいと思います。

実は今、チカランは「家族でも安心して暮らせる街」へと大きく変化しています。本記事では、これからチカランで暮らすかもしれないご家族に向けて、今のリアルな生活環境や、多くの方が悩む「ジャカルタとチカラン、どちらに住むべきか」の比較ポイントを分かりやすく解説します。

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目次

【早見表】ジャカルタとチカラン、暮らしの違いを比較!

ジャカルタとチカランの最大の違いは「通勤時間の長さ」と「生活の多様性」です。単身者や休日のアクティビティを重視するならジャカルタ、職住近接で家族との時間やワンオペ育児の軽減を重視するならチカランが適しています。ジャカルタとチカランの生活環境と通勤事情の違いは以下の比較表の通りです。

ジャカルタとチカランの生活環境早見表
比較項目 チカランに住む
(工業団地エリア)
ジャカルタに住む
(首都中心部)
通勤 片道数十分(職住近接)
渋滞ストレスが少なく、家族と過ごす時間や心にゆとりが生まれやすい。
片道1時間〜(朝夕は2〜3時間も)
高速道路を利用。出退勤時の渋滞による身体的・時間的負担が大きい。
住まいの広さと
共用施設
50〜100平米未満が主流
150平米以上を求める場合はタウンハウスが主な選択肢。ジャカルタに比べると虫が出やすい傾向。
150平米以上の広い部屋も豊富
ファミリー向けアパートの選択肢が多く、プールやジムなどの共用施設が圧倒的に充実している。
日常の買い物 エリア内で一通り完結
日系スーパー「パパイヤ」やイオンモールがあり、日本の食材も手に入りやすい。
選択肢が非常に豊富
多数の大型モールや日系スーパーが点在し、輸入品含め手に入らないものはほぼない。
教育・子育て
(学校・習い事)
通学がラク(学校が近い)
チカラン日本人学校(小中学部)や幼稚園はあるが、塾や習い事の選択肢は少ない。
習い事や学校の選択肢が豊富
インター校や多様な塾・習い事があるが、日本人学校への通学に時間がかかる。
休日・娯楽 コンパクトで静か
都会的な娯楽は少ないが、生活圏がコンパクト。避暑地バンドンへ車でアクセスしやすい。
都会的で刺激が多い
おしゃれなカフェ、世界各国のレストラン、屋内遊び場など、週末のアクティビティに困らない。
移動手段 車移動が必須
エリア内の公共交通機関が乏しく、自家用車や配車アプリ(Grabなど)に頼る生活になる。
車 + 公共交通機関
基本は車移動だが、MRT(地下鉄)などの代替手段もある。
ジャカルタとチカランの位置関係マップ

© OpenStreetMap contributors

【あり?なし?】チカランの良いところ・不便なところ

現在も、勤務先がチカランであってもジャカルタから通勤する方は少なくありません。

住環境が整備されてきたチカランですが、首都ジャカルタと比べると、暮らしやすさや利便性でどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、チカランに住むメリットと不便な点を具体的にご紹介します。ご自身やご家族に合った生活拠点を選ぶ際の参考として、ぜひご覧ください。

チカランに住むに あたって良いところ 8選

チカランに住むメリット(良いところ)は、主に以下の8つが挙げられます。

  • 良いところ・その1 良いところ・その1:通勤ストレスを大幅に軽減

    通勤ストレスを大幅に軽減

    高速道路で渋滞が発生しやすいのは、ジャカルタ市内の出入り口や各インターチェンジ周辺です。チカランに住むことで、こうした慢性的な渋滞を避けやすくなり、職場までの通勤時間を大幅に短縮できます。日々の移動負担や精神的なストレスの軽減にもつながる点が大きなメリットです。

  • 良いところ・その2 良いところ・その2:ワンオペ育児を軽減しやすい

    ワンオペ育児を軽減しやすい

    慣れない海外生活では、専業主婦・主夫が小さなお子さまと長時間向き合うことで、精神的な負担が大きくなることがあります。住まい・職場・学校が近い「職住学近接」の環境であれば、家族が過ごす時間を確保しやすく、育児や家事の負担を分担しやすい点が大きなメリットです。

  • 良いところ・その3 良いところ・その3:生活圏がコンパクト

    生活圏がコンパクト

    家族で住む場合は、中心エリアであるリッポー・チカラン、または新興エリアのデルタマスを選ぶケースが多く見られます。両エリアでは、住居・買い物・医療・教育といった生活環境がほぼ完結します。特にリッポー・チカラン中心部のアパート周辺は、日系スーパーや飲食店、クリニックが徒歩圏内に揃い、非常に便利です。

  • 良いところ・その4 良いところ・その4:家庭車がなくても車が使える(かもしれない)

    家庭車がなくても車が使える(かもしれない)

    会社の方針にもよりますが、職場と住まいが近い場合は、通勤や帰宅以外の時間帯に社用車を家族が利用できるケースもあります。家庭用の車がない場合でも、買い物や通院、お子さまの送迎などで車を使える機会があると、日常生活の利便性が大きく高まります。

  • 良いところ・その5 良いところ・その5:日本人学校に通いやすい

    日本人学校に通いやすい

    デルタマスに日本人学校があり、周辺には日本人向けアパートも多いため、通学時間を短く抑えやすい環境です。リッポー・チカランからも車で20〜30分程度と比較的近く、ジャカルタからの約1時間通学に比べて朝にゆとりが生まれます。ただし、チカランでは学校側のスクールバス運行がない点には注意が必要です。

  • 良いところ・その6 良いところ・その6:落ち着いた住環境

    落ち着いた住環境

    リッポー・チカランやデルタマス内は渋滞が少なく、発生してもジャカルタほど深刻ではありません。造成地に位置し、昔からの市街地と適度に距離があるため、モスクのスピーカー音の影響も比較的抑えられます。高速道路沿いでは部屋の向きによって多少の騒音はありますが、総じて落ち着いた住環境を確保しやすい点が魅力です。

  • 良いところ・その7 良いところ・その7:不足分はジャカルタで補える

    不足分はジャカルタで補える

    チカランで手に入りにくいものや専門的なサービスが必要な場合でも、車で約1時間のジャカルタで補うことができます。特に平日の日中や週末は比較的道路が空いており、アクセスしやすい点も魅力です。多少の移動時間はかかりますが、首都圏の高い利便性を活用できるのは大きなメリットです。

  • 良いところ・その8 良いところ・その8:避暑地バンドンへ行きやすい

    避暑地バンドンへ行きやすい

    車で約2時間の西ジャワ州都バンドンは、標高約750mの高原に広がる人気の避暑地です。温泉や山岳観光、コーヒー農園など豊かな自然に加え、有名大学が集まる学園都市としてカフェやファッションも充実。スンダ文化の中心地として、伝統芸能とクリエイティブな街の活気を併せ持ち、週末のリフレッシュにも最適です。

チカランに住むにあたって不便なところ 5選

チカランの不便なところは、主に以下の5つが挙げられます。

  • 不便なところ・その1 不便なところ・その1:何かにつけ選択肢が限られる

    何かにつけ選択肢が限られる

    習い事やお子さま向けの遊び場は一定数あるものの、選択肢はジャカルタに比べて限られるという声があります。日本・インドネシア以外の各国料理やカフェ、バーについても、店舗数やジャンルの幅はジャカルタの方が圧倒的に豊富です。生活は十分に成り立つ一方、娯楽や外食の多様性では差を感じやすい傾向があります。

  • 不便なところ・その2 不便なところ・その2:住まいの広さは都心優位

    住まいの広さは都心優位

    チカランでは100㎡超でも比較的広い部屋に分類され、150㎡以上を希望する場合はタウンハウスも選択肢になります。一方、ジャカルタはアパートの供給数が多く、150㎡超の広い住戸も比較的見つけやすい傾向です。共用施設もプールやジム、キッズスペースなど、都心部の方が広く充実しているケースが多く見られます。

  • 不便なところ・その3 不便なところ・その3:虫が出やすい

    虫が出やすい

    ジャカルタにも虫はいますが、チカランではより多く見られる傾向があります。例えば、触れると皮膚に炎症を起こす「トムキャット」や、雨季の始まり(11月頃)には羽アリが夜間に大量発生することがあります。アパートでは定期的に敷地内で殺虫対応を行っていますが、気づかないうちに侵入している場合もあるため注意が必要です。

  • 不便なところ・その4 不便なところ・その4:車がないと移動しづらい

    車がないと移動しづらい

    車がないと不便なのはジャカルタも同様ですが、都心部にはMRTやモール直結アパートなど代替手段があります。一方、チカランでは基本的に車移動が前提で、代替手段もタクシーやGrabなどの配車アプリが中心です。徒歩圏内で買い物や外食が完結するエリアは一部に限られるため、日常生活でも車の必要性が高い傾向があります。

  • 不便なところ・その5 不便なところ・その5:都会派には物足りない

    都会派には物足りない

    日本でも都会的な生活を好み、多彩なアクティビティや娯楽、外食の選択肢、街の刺激を重視する方には、チカランは物足りなく感じる場合があります。利便性は高い一方、都会的な賑わいや多様性を求める方はジャカルタの方が合いやすいでしょう。

【生活環境】今のチカランには 一通り ある!

現在のチカランは、住居、日常の買い物、食事、子どもの教育環境、医療などが一通り整っていると言えます。チカランの中心は、従来の中心地である「リッポー・チカラン」に加え、日本人学校やイオンモールがあり、現在も開発が進んでいる新興エリア「デルタマス」を含むエリアです。

住居については、サービスがつかない一般のアパートの数は限られていますが、供給されている部屋数が非常に多く、家族向けの部屋も増えています。150~400平米ほどの広さを求める場合、タウンハウスが選択肢に挙がります。また、日本人をターゲットに大浴場などを備えた日系サービスアパートが割拠しているのもチカランの特徴です。

整ってきた「日本的環境」

日常の買い物については、日系スーパーのパパイヤ・フレッシュギャラリーや、イオンモール・デルタマスのオープンによって日本の食材が手に入るようになったことが大きく、飲食店では、吉野家、丸亀製麺、ペッパーランチ、牛角、スターバックス、KFC、マクドナルド、バーガーキング、ミスタードーナツ、ピザハットなど日本でもお馴染みのチェーン店が展開しています。また、和食、洋食、中華料理、寿司、お好み焼き、ラーメン、居酒屋、カフェ、その他の各国料理も楽しめます。

家族が住める環境が整った大きな要因の1つは、チカラン日本人学校(CJS)の開校です。CJSは小中学部のみですが、チカランには日本人向けの民間幼稚園や学習塾もあります。また、医療面では、日本語で診療が受けられるクリニックが複数あります。

さらに、チカラン日本人会(CJC)があり、リッポー・チカランのトリビウムテラス・アパートメントに開設されたジャパン・インフォメーション・クラブ(JIC)があります。元日本留学生で構成されるインドネシア日本同好会(KAJI)が主催し、日本大使館や国際交流基金、チカラン日本人会などが後援する「さくら祭」が毎年開催されています。

スーパーマーケット/ショッピングモール

リッポーチカラン ~ デルタマス
  • ショッピングモール

    リッポーモール・チカラン

    Mal Lippo Cikarang

    1995年に開業。幾度かの改装を経て、現在もリッポー・チカランの中心的存在となっているモールです。

  • スーパーマーケット

    ファーマーズ・マーケット・シティウォーク

    Farmers Market Citywalk

    新鮮で高品質なインドネシア国産や輸入品の食材を取り揃えたスーパーで外国人も利用しています。

  • ショッピングモール

    イオンモール・デルタマス

    AEON MALL Deltamas

    2024年3月にオープン。東南アジアのイオンモールで最大級の広さを誇り、チカラン生活の中核となるモールです。

ジャバベカ
  • ショッピングモール

    リビングプラザ・ジャバベカ

    Living Plaza Jababeka

    2019年に現名称でリニューアルオープン。モール内にはスーパーマーケット「ファーマーズ・マーケット」も入っています。

  • スーパーマーケット

    ファーマーズ・マーケット・ジャバベカ

    Farmers Market Jababeka

    ジャバベカエリアにあるもう1つのファーマーズ・マーケット。こちらは路面店。

カラワン
  • アウトレットモール

    ザ・グランド・アウトレット

    The Grand Outlet

    2024年7月開業。三菱地所が開発に参画した、約88,000㎡の敷地を持つ大規模な高級アウトレットモールです。

  • アウトレットモール

    スマレコン・ヴィレッジオ・アウトレッツ

    Summarecon Villaggio Outlets

    2023年開業のヨーロッパ風デザインが特徴のアウトレットモールで、国内外ブランドをアウトレット価格で購入できます。

  • ショッピングモール

    レシンダ・パーク・モール

    Resinda Park Mall

    2017年開業の大型ショッピングモールで、カラワンを代表する商業施設の一つとして、買い物や外食、映画鑑賞まで幅広く利用できます。

学校/学習塾/幼稚園

  • 学校

    チカラン日本人学校

    2019年に開校。小学部と中学部で構成され、2025年4月時点では両学部合わせて246名が在籍しています。

  • 学習塾

    パンセ塾 チカラン校

    チカラン校は2021年開設。現在はAxiaの商業棟2階に入居。

  • 幼稚園

    オイスカ チカラン日本語幼稚園

    2023年に開園。オレンジカウンティに位置する日本語幼稚園で、日本式の幼児教育を提供しています。

  • 幼稚園

    Kindergarden OHANA

    2019年開園。デルタマスに位置する日本人向けの幼稚園・プレスクールで、日本式保育を取り入れた教育環境が特徴です。

診療所・クリニック

チカランや周辺エリアにも日本語で診療が受けられるクリニックがあります。場所や診療科、診療可能な曜日・時間はそれぞれのサイトでご確認ください。

日本コミュニティー

  • コミュニティー

    チカラン日本人会

    2015年に発足。チカランで暮らす人々が、安全・安心や生活情報を共有し、会員同士で支え合うことを目的に運営されています。

  • コミュニティー

    さくら祭

    さくら祭は、元日本留学生で構成されるインドネシア日本同好会(KAJI)によって毎年主催されている、日本文化交流イベントです。

【アクセス・立地】 チカランは 「工業団地に勤める 日本人のベッドタウン」

チカランは、ジャカルタ首都圏の東側、首都圏の外縁部に位置しています。

ジャカルタからチカランへの主な移動手段は車で、最も早く、効率的に移動できます。ジャカルタ市内から東へ向かうチカンペック高速道路を利用すると、通常は約1時間でチカランに到着します。ただし、朝夕の通勤時間帯には渋滞が発生し、2~3時間かかることもあります。さらに、その先のチカンペック方面まで複数の工業団地が連なっており、チカランは「工業団地に勤務する日本人駐在員のベッドタウン」としての一面も持っています。

バスは、リッポー・チカランのシティウォークとジャカルタのブロックMを結ぶ定期便が運行されています。ただし、予約時にインドネシア語対応が必要な場合もあり、日本人にとっては利用のハードルがやや高いかもしれません。

電車(KRL)でチカラン駅まで移動することも可能ですが、チカラン駅からリッポー・チカランやデルタマスまで距離があり、到着後にタクシーやGrabなどの配車アプリを利用する必要があるため、利便性は劣ります。

インドネシアの高速鉄道「ウーシュ(Whoosh)」は、2023年10月に開業し、ジャカルタとバンドンを結んでいます。チカランの東側、デルタマス方面に近いカラワン駅は、2024年12月24日に供用が開始されました。現在は1時間に1本しか停車しませんが、ハリム駅からカラワン駅まで約15分で移動できます。

ただし、ジャカルタ側の始発駅であるハリム駅は中心部から外れているため、車やLRT(Light Rail Transit:軽量軌道交通)などで移動する必要があります。また、カラワン駅到着後、デルタマスへの移動にも30分程度かかるため、ほとんどの場合トータルの移動時間は車より長くなります。

【ビジネス】チカランは日系企業数で ジャカルタと双璧をなす「製造業の中心地」

JETROの「インドネシア進出日系企業リスト(2020年1月)」によると、対象となった日系企業1,489社について主要拠点の所在地を調べたところ、ジャカルタ首都特別州が1位、西ジャワ州が2位でした。

両州を合わせると1,314社となり、全体の88.2%を占めています。日系企業の多くがこの2州に集中していることが分かります。

インドネシア進出日系企業リスト(2020年1月)
主要拠点地域 企業数(割合)
ジャカルタ首都特別地区659社(44.2%)
西ジャワ州655社(44.0%)
バンテン州65社(4.4%)
東ジャワ州53社(3.6%)
バタム島・ビンタン島27社(1.8%)
中部ジャワ州21社(1.4%)
その他の地域9社(0.6%)
(出典)JETRO「インドネシア進出日系企業リスト(2020年1月)」

チカランは西ジャワ州に属しています。

インドネシアの首都圏を表す「ジャボデタベック(Jabodetabek)」は、ジャカルタ、ボゴール、デポック、タンゲラン、ブカシの5つの主要都市の名前を組み合わせた呼称で、このうちボゴール、デポック、ブカシの3都市が西ジャワ州に属しています。西ジャワ州はインドネシアで最も人口の多い州で、ジャカルタや工業団地で働く人々の居住地としても重要な地位を占めています。

西ジャワ州内の主要な工業団地は、ジャカルタ~チカンペック高速道路沿いに位置しています。日系企業も製造業を中心にこのエリアへ多く進出しており、チカラン周辺はインドネシアにおける日系製造業の一大集積地となっています。

【変遷】「働く人しかいない」状況から「家族でも住める」環境に

これまでのチカランの発展の歴史を振り返ってみましょう。

  • 1990年代初頭
    ・リッポー・チカラン開発開始
    ・EJIP、MM2100、Jababekaなどの工業団地が相次いで開業
  • ・リッポーモール・チカラン オープン
  • ・パパイヤ・フレッシュギャラリー チカラン店オープン
  • トリビウムテラス・アパートメント 賃貸開始
    ・チカラン日本人会設立
    ・ヒカリ・ジャパニーズスクール開校(小学部・幼稚部)※現在は閉校。
  • ・ジャパン・インフォメーション・センター(JIC)開設
  • ・チカラン日本人学校開校(小中学部)
    ・Kindergarten OHANA 開園
  • ・オイスカチカラン日本語幼稚園 開園
  • ・イオンモール・デルタマス グランドオープン

「働く人しかいなかった」時代(1990年初頭~2015年)

遡ると、1990年代初頭にブカシ~チカラン周辺で複数の工業団地が開業したことを皮切りに、新たな工業団地は東へと順次広がっていきました。

上記の年表にもある通り、2015年ごろまでのチカランでは、住宅地・商業施設・工業団地を一体的に備えた複合開発エリア「リッポー・チカラン」がニュータウンとして発展し、整然と戸建て住宅が立ち並ぶタウンハウスの街並みが形成されていきました。

当時、家族帯同、特に学齢期のお子さまを持つ日本人駐在員にとっては、教育環境の観点から「ジャカルタに住み、チカランへ通勤する」以外の選択肢はほとんどない状況でした。単身者についても、生活利便性を重視してジャカルタから通勤を選ぶ方が多く見られました。

一方でチカランでは、レストランや飲食店、娯楽施設、ゴルフ場など、「チカランで働く人」を主なターゲットとした商業施設が徐々に増え、生活環境も少しずつ整備されていきました。

渋滞悪化の絶望からはじまった「家族帯同フレンドリー化」時代(2015年~現在)

2010年ごろからは、インドネシアの中間層による住宅需要の拡大も見込まれ、宅地開発がさらに活発化していきました。それまでヤギやニワトリが放し飼いにされていたのどかな田園風景が、一変して住宅地へと変わっていく光景も各地で見られるようになりました。この時期には複数のアパート建設も進められましたが、販売のしやすさや単身者需要を重視したためか、専有面積は50平米前後、広くても100平米に満たない住戸が主流となる傾向が見られました。

2015年以降は、チカランおよび周辺エリアで日系サービスアパートの開業が相次ぎました。初期に開業した物件では単身者向けの間取りが中心でしたが、2015年ごろから「チカランに日本人学校を」という機運が高まり、有志の活動を経て設立準備委員会が設置され、2019年の開校へとつながっていきました。

こうした流れの中で、各サービスアパートでも家族需要の取り込みを見据え、家族でも快適に暮らせる広さや設備への改装・改築が進められ、家族向けの住環境が徐々に整っていきました。

チカラン日本人学校設立の背景には、「ジャカルタと工業団地間の深刻な渋滞」と、「東側へ広がる工業団地への通勤時間の増大」がありました。前者については、渋滞緩和を目的としてチカンペック高速道路の上に新たな高架高速道路を建設する「第2チカンペック高速道路」(2021年開通)の工事が進められていた影響も大きく、当時は通勤に片道3~6時間を要することも珍しくありませんでした。このような通勤負担は単身者にも大きな影響を与え、この頃から会社方針として、勤務先に近いチカランに居住するよう求められるケースも増えていきました。

その後、新型コロナウイルスのパンデミックにより家族帯同の動きが一時的に後退した時期もありましたが、日系スーパーの開店や教育環境の整備が進んだことで、家族帯同でも「ジャカルタに住むか、チカランに住むか」を選べる状況へと変化していきました。

チカラン生活でよくある質問(FAQ)

チカランへの赴任や生活拠点選びに関して、よく寄せられる疑問にお答えします。ジャカルタとチカランのどちらに住むか迷われている方は、ぜひ参考にしてください。

Q ジャカルタとチカラン、どちらに住むか迷っています。決め手は何ですか?

最も大きな決め手は「通勤時間」と「休日の過ごし方」です。

平日の長時間の通勤ストレスをなくし、家族と過ごす時間を増やしたい、またはワンオペ育児の負担を軽減したい場合はチカランが適しています。一方、週末のお出かけや習い事の選択肢、都会的な生活を重視したい場合はジャカルタを選ぶご家族が多い傾向にあります。

Q チカランでも日本の食材や日用品は手に入りますか?

はい、十分に手に入ります。

リッポー・チカランには売り場面積の広い日系スーパー「パパイヤ・フレッシュギャラリー」があり、デルタマスには東南アジア最大級の「イオンモール」がオープンしました。そのため、日本の食材やお惣菜、日用品の調達に困ることはほとんどなくなっています。

Q チカランで車がなくても生活できますか?

チカランでの生活には、基本的に車移動が前提となります。

ジャカルタのようにMRTなどの公共交通機関が整備されておらず、徒歩圏内で生活のすべてを完結させるのは難しいためです。ご家庭用の車がない場合は、タクシーやGrabなどの配車アプリを日常的に利用することになります。会社によっては、通勤以外の時間帯に社用車を家族が利用できるケースもありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

Q チカランで大きな病気や怪我をした場合、医療体制は大丈夫ですか?

チカランには日本語対応が可能なクリニックが複数あり、日常的な体調不良や軽い怪我には十分に対応できますのでご安心ください。

専門的な検査や入院、手術が必要な場合も日本語対応が可能なクリニックからチカランエリア内の総合病院(シロアム病院など)や、ジャカルタ市内の大型病院へ紹介・搬送される体制が整っています。万が一に備え、お住まいのアパートからクリニックや総合病院へのアクセスを事前に確認しておくと安心です。

Q チカランで子供をインターナショナルスクールに通わせることは可能ですか?

可能ですが、ジャカルタ市内に比べると学校の選択肢は限られます。

チカラン周辺にもインターナショナルスクール(SPHなど)は存在するため、通学自体は可能です。しかし、お子様の年齢や希望するカリキュラムによっては、チカラン内で条件に合う学校を見つけるのが難しい場合があります。教育の選択肢の幅を最優先に考え、あえてジャカルタ居住を選ぶご家族もいらっしゃいます。

Q チカランでアパートを選ぶ際、どのような物件タイプがおすすめですか?

初めての海外生活や、家事の負担を減らしたい方には「日系サービスアパート」がおすすめです。

チカランには、大浴場や日本食の朝食、清掃サービスが充実した日本人向けのサービスアパートが多数あり、生活の立ち上げを非常にスムーズに進められます。一方で、同じ予算で150平米以上の広い間取りを求める方や、小さなお子様がのびのび遊べる空間、より高いプライベート性を重視する方には、サービスの付かない一般アパートやタウンハウス(一軒家)も有力な選択肢となります。メゾンマップでは、サービスアパート、一般アパート、タウンハウスをワンストップでご紹介可能です。

Q 広い住居を求めて「タウンハウス(一軒家)」を選ぶ場合、セキュリティは安全ですか?

駐在員が居住するタウンハウスは、エリアの入り口に警備員が常駐する「ゲートコミュニティ」内にあるため安全です。

敷地内は整備されており、お子様が家の前で遊びやすいというメリットもあります。ただし、高層アパートと比べると地面に近いため、庭の手入れやご自身での虫対策、雨期の水はけの確認などがより重要になってきます。

Q チカランでも、メイドさん(お手伝いさん)を雇うことはできますか?

はい、ジャカルタと同様にチカランでも雇用されている方が多いです。

掃除や洗濯をお願いすることで、海外生活でのストレスやワンオペ育児の負担を大きく軽減できるため、単身の方・ご家族帯同の方を問わず利用されるケースが多く見られます。探し方としては、会社の同僚やスタッフ、または同じアパートやタウンハウスに住む日本人コミュニティ(帰任者や知人)からの紹介が一般的です。メゾンマップでも、仲介させていただいたお客様限定でご紹介しております。

最後に

急速な発展を続けるチカラン。「何もない」というイメージはすでに過去のものになっています。生活拠点の選定にあたって、ぜひ今回の情報をお役立てください。

メゾンマップ不動産では、サービスアパートも含め、チカランやジャカルタのお住まいのご紹介を行っております。お気軽にお問い合わせください。

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