インドネシアの賃貸アパートに関わる税金について

契約書や見積書の「PPh 10%」。オーナーに払う金額と、会社が払う金額と、税金の額が、足しても合わない——そんな疑問を、実際の家賃を入れて確かめられるようにしました。

まず、ここだけ押さえれば大丈夫です

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    10%は「契約上の家賃総額」に対する税金

    家賃所得税(PPh 4(2) Final)は、オーナーが受け取る金額ではなく、税金を含めた家賃総額(グロス)の10%です。

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    提示家賃が「手取り」なら、税金は約11.1%

    オーナーの希望額(ネット)が全体の90%にあたるので、税金はネットの「10% ÷ 90% = 約11.1%」になります。ネットに10%を掛けると不足します。

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    計算は「1年分(契約期間の合計)」で

    月額で割ってから端数を丸めると、合計が数セント〜数ルピアずれます。合計額で計算し、月額は目安として見るのがおすすめです。

家賃を入れて確かめる

金額を入れると、会社・オーナー・税務署それぞれの金額がすぐに計算されます。

オーナーから提示された家賃は
 

契約上の家賃総額(グロス)の内訳

契約上の家賃総額(グロス)
契約期間 12か月の合計月あたり(目安)
契約上の家賃総額(グロス)USD 26,666.67月あたり(目安): USD 2,222.22USD 2,222.22
所得税 PPh 10%(会社が税務署へ納税)USD 2,666.67月あたり(目安): USD 222.22USD 222.22
オーナーの受取額USD 24,000月あたり(目安): USD 2,000.00USD 2,000.00
会社の支払総額USD 26,666.67月あたり(目安): USD 2,222.22USD 2,222.22

⚠️ よくある計算ちがい

  • 提示家賃に10%を掛けると USD 2,400。正しい税額は USD 2,666.67 なので、USD 266.67 足りません。10%は「税金を含めた総額」に対してかかるためです。
  • 税金は提示家賃の 11.11% にあたります。
  • 月額で先に計算して端数を丸め、か月数を掛けると USD 26,666.64。合計で計算した額とは USD 0.03 の差が出ます。請求書・契約書は合計額で揃えるのが安全です。

お金の流れ(会社が借主の場合)

会社はオーナーに全額を払うのではなく、10%分を差し引いて(源泉徴収して)自分で税務署へ納めます。オーナーには、会社が納税した証明として Bukti Potong を渡します。

金額が「合わない」ときに多い理由

10%を提示家賃に掛けている

税金は総額の10%。提示家賃が手取りなら、税額は提示家賃の約11.1%です(上の計算で確認できます)。

月額で割ってから丸めている

例:手取り USD 2,000/月 → 月の総額 USD 2,222.22 × 12 = USD 26,666.64。年額で計算すると USD 26,666.67。数セントのずれは、計算の順番によるもので、どちらかが間違っているわけではありません。

USD建ての家賃を、ルピアで納税している

納税はルピアで行い、換算には財務大臣が定める為替レート(Kurs Menteri Keuangan、毎週更新)が使われます。銀行の送金レートとは違うため、ルピア換算の金額は支払日によって変わります。

PPN の 12% と 11%

PPN の税率は法律上12%ですが、家賃などのサービスは課税標準が11/12に調整されるため、実際の負担は11%です。12%で計算すると多くなります。

オーナーが個人か法人かで変わること

個人オーナー

所得税(PPh 10%)
借主の会社が源泉徴収し、CoreTax で納税します。オーナーから Bukti Potong(証明書)を求められるのが一般的です。
PPN
原則としてかかりません(オーナーが課税事業者 PKP の場合のみ)。
家賃の提示方法
「手取り額(ネット)」での提示が一般的です。

法人オーナー(管理会社・サービスアパート)

所得税(PPh 10%)
借主の会社が源泉徴収するのが原則ですが、契約形態によって扱いが異なる場合があります。
PPN
家賃に上乗せされます。法律上は12%、実際の負担は11%相当です。
家賃の提示方法
税込み(グロス)か税別(ネット)かが契約書で分かりにくいことがあるため、事前の確認が欠かせません。
PPN(付加価値税)の計算シミュレーターと詳しい解説 →

よくあるご質問

Q

日本の本社から直接送金する場合、PPhは差し引かなくて良いですか?

日本の会社には源泉徴収の義務はありませんが、オーナー側の納税義務は残ります。日本の会社はインドネシアの税法上の源泉徴収義務者ではないため、通常は家賃全額をオーナーへ送金し、オーナーがインドネシア国内の所得として10%を自分で申告・納税します。後のトラブルを防ぐため、契約書に「オーナーの責任で納税すること」を明記しておくことをおすすめします。

Q

個人オーナーから「10%分も自分の口座に振り込んで」と言われました。

インドネシア国内の会社から支払う場合は、原則としてお断りください。法人契約では会社に源泉徴収と納税の義務があります。オーナーに全額を払ってしまうと、会社は別に10%を納税することになり、事実上の「二重払い」になります。契約前に「納税は会社が行う」ことをはっきり合意しておくことが大切です。

Q

「PPN 実質11%」は、いつまで続くルールですか?

政府の調整措置(課税標準を11/12にする仕組み)で、終了時期は示されていません。インドネシアの税制は変更が多いため、メゾンマップ不動産では最新の情報を確認し、お客様にお伝えしています。

Q

契約の途中で、オーナーが個人から法人(管理会社)に変わった場合は?

貸主が法人になると、新たに PPN(法律上12%・実際の負担11%)がかかる可能性が高くなります。税金の負担や納税方法が大きく変わるため、オーナーとの再交渉や契約書の修正が必要になる重要な場面です。

Q

源泉徴収票(Bukti Potong)をなくしてしまいました。

新システム CoreTax では納税データがデジタルで管理されているため、会社側のシステムから再発行や確認ができます。経理担当の方に依頼して PDF を共有してもらえば、オーナーへの提示もスムーズです。

Q

インターネットやメイドなど、家賃に含めたサービス料金にも税金はかかりますか?

はい。家賃に含めた追加サービス料金も家賃の一部として扱われるため、10%の課税対象になります。サービス料金の目安は「追加サービス料金シミュレーター」で計算できます。

このページは一般的な仕組みのご説明です。実際の税務処理は、契約内容や会社のご状況によって異なる場合があります。最終的な判断は、貴社の経理・税務のご担当者様にご確認ください。

最終更新:2026年10月28日

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