
「日本では1年に1回も掃除しないのに…」と思われるかもしれません。しかし、ジャカルタでのエアコン使用は日本とは条件が全く異なります。
一年中暑く湿度の高いインドネシアでは、エアコン内部にカビやホコリが非常に溜まりやすく、さらにフル稼働による負荷は日本の数倍にのぼります。故障を防ぎ、クリーンな空気を保つためのメンテナンス目安は「3〜4ヶ月に1回」。ほぼつけっぱなしの状態であれば、「月1回」の清掃が理想的です。
これを怠ると、電気代の高騰や予期せぬ故障、さらには退去時の高額請求など、以下のようなリスクを招く原因となります。
インドネシアのアパートの部屋の賃貸は「家具つき」が基本です。部屋内の家具家電などの備品は大家さんのものですが、部屋を借りている間は借り主が備品のメンテナンスを行う責任があります。書き方は様々ですが、契約書にも入居期間中のメンテナンスの責任について下記のような記載があります。
ただ、「家具付き」ということで次の疑問を持たれる方も出てくるかもしれません。
自分が住む前からあるものだから、故障や不調は『経年劣化』で借主の責任にならないのでは?
契約書にも「通常の使用による劣化について借主が責任を負う必要はない」と記載されていることが多いです。では先のケースが「経年劣化に該当するか」といえば、残念ながら該当しません。なぜでしょうか?
理由は前述の契約書に記載された「借主のメンテナンスの責任」に準じて「経年劣化は日頃のメンテナンスが行われていることが前提」となるからです。先の一文にも「借主の過失による場合を除いて」という但し書きがついていることが一般です。メンテナンスを怠っていると、大家さんから「今回の故障はメンテナンスを怠っていることで状態が悪化したものだから、借主の負担で修理(または交換)してください」という話が出てきます。
実はエアコンのクリーニングを行うメリットには、「大家さんからの請求リスク」と「無用のトラブル」を回避できることもあるのです。経年劣化で故障や不具合が発生したと大家さんに説明できるようにしておくためにもエアコンの定期クリーニングを強くお勧めします。
ここまでエアコンに関する金銭面のリスクについてお伝えしてきました。ここからはリスクを避けるためにやっておいた方がいいことについてお知らせします。 ポイントは次の4つです。それぞれについてみていきましょう。
エアコンに限らず、「入居から1か月以内」を目安に部屋や備品に関する不具合があった場合、大家さんまたは仲介会社に写真などを添えて報告しましょう。入居から間もない不具合は「入居前からの問題」として取り扱われ、大家さんの負担で対応します。
大家さんも人間ですので、「入居直後の不具合」についてだいぶ時間が経過してから報告を受ける場合、費用負担を受け入れるかどうか判断が分かれる場合もありますので、不具合に気づいたらできるだけ早く報告しておくのが無難です。
定期的なクリーニングを行っていることを大家さんに説明するためには「根拠」を示す必要があります。
壁に設置する外付けエアコンの場合、エアコンのメンテナンス業者にクリーニングを依頼することになります。業者からもらった領収証は部屋を退去して保証金(敷金)が戻ってくるまで保管しておきましょう。領収証には日付も記載されているはずですので、受け取る際にしっかりチェックしてください。
天井裏にエアコンがあるタイプは、住んでいるアパートのレセプションやマネージメントオフィスに依頼することになります(定期的にアパート側がリマインドしてくれるところもあります)。こちらも領収証の保管を忘れずに行ってください。通常、アパートに依頼する場合はアパート側でもいつクリーニングを行ったか記録をつけています。エアコンの不具合で大家さんに対応を依頼した場合、大家さんがマネージメントオフィスにこれまでの履歴を照会してきちんとクリーニングが行われているかどうか確認するということも多くあります。
エアコンのクリーニングを依頼する際、冷え具合が悪かったり、水漏れしているところがあれば、その場所も合わせて伝えておくことをお勧めします。
水漏れや異音、冷えが悪くなった場合など、問題を放置すればするほどより状態が悪化することが往々にしてあります。特に水漏れの場合は壁紙や床が濡れるなど派生的な影響も出てきます。不具合発生後に早く対応できていれば、大家さんも周りへの影響は「やむを得ない不可抗力」と判断するかもしれませんが、時間がかかった場合は「メンテナンスを怠った借主の過失」と判断する可能性が高まってきます。
部屋ごとに大家さんが異なるため、どこからが「過失」なのかの線引きも人それぞれ。基準がわかりにくい分、早めの対応を心がけましょう。
退去の時期を迎え、これまで住んでいた部屋を「原状回復」した上で大家さんに返却する必要があるのは日本もインドネシアも同じです。故障箇所があれば事前に補修を行い、部屋の清掃も行った上で返却するのがベストです。
エアコンについても同様です。入居前の部屋の準備の一環として大家さんの方で部屋全体やエアコンのクリーニングを行っています。退去前には借主の方で行いましょう。
退去からさかのぼって3ヶ月以内にクリーニングを行っていない場合、退去後に大家さんから費用負担を求められるケースがあります。特に天井裏にエアコンがあるタイプはクリーニング費用が安くはないこと、またマネージメントオフィスに過去のクリーニングの記録が残っていることから、最後のクリーニング費用の負担を求められるケースが多くあります。
退去前にクリーニングを行っていれば、改めて請求が出てくることはありません。また、退去後に大家さんが部屋の片付けなどを行いますが、エアコンに限らず、「散らかった状態」と「清掃を行った状態」を目にするのとでは大家さんの心象も変わってきます。部屋の保証金(敷金)は諸々のプロセスを経て退去から2~3ヶ月後を目処に返金されますが、この「心象」が大家さんの判断に影響を与える可能性がないとはいえません。保証金返金のプロセスが滞りなく進むよう、退去前にクリーニングをしておきましょう。
数年の駐在期間の住まいとして「家具付きの部屋」は便利で、実際に多くの日本の方がこうした部屋に住んでいらっしゃいます。エアコンのクリーニングは快適に過ごすために行うものですが、同時に大家さんとの無用のトラブルを避けるためにも必要です。
ジャカルタには「日本人はきれいに部屋を使ってくれるから日本人に貸したい」と言う大家さんが数多くいます。こうした日本人に対する良いイメージを次につないでいくことも意識していただきたいと思います。
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