インドネシアへの赴任先がジャカルタではなく、「チカラン」(ジャカルタ東部の工業団地)である方も多いかと思います。その中には、ジャカルタに住みながらチカランへ通勤するケースも少なくありません。
ジャカルタとチカランでは生活環境が大きく異なります。しかし、事前に出張などでインドネシアを訪れる機会がない場合、具体的な比較ポイントをつかみにくいこともあるでしょう。
そこで、本記事では 家族帯同のケースを主眼に、これから暮らすかもしれないチカランについて以下の観点からご紹介します。
- チカランの発展の経緯や背景
- 現在の生活環境
- チカランとジャカルタの比較
ポイント
ご赴任に向けた準備の一助となれば幸いです。
目次
【アクセス・立地】 チカランは 「工業団地に勤める 日本人のベッドタウン」

ジャカルタ市内から東に向かうチカンペック高速道路を利用すれば、約1時間でチカランに到着します(ただし、朝夕の混雑時には2~3時間かかることもあります)。さらに車で約30分東に位置するチカンペックとの間に複数の工業団地が連なっており、チカランは「工業団地に勤める日本人のベッドタウン」という一面も持っています。
ジャカルタからチカランまでの交通手段は主に車です。バスはリッポー・チカランのシティウォークとジャカルタのブロックM間で定期的に運行されていますが、インドネシア語での予約が必要など、利用にハードルがあるかもしれません。また、電車もありますが、チカラン駅から工業団地まで距離があるため、別途タクシーやGrabなどのオンラインタクシーを利用する必要があり、利便性は高くありません。
インドネシアの新幹線「ウーシュ」(Whoosh)は、2023年10月に開通し、ジャカルタとバンドンを約45分で結んでいます。デルタマスの東方に位置するカラワン駅は、2024年12月に供用開始されました。ただし、ジャカルタ側の始発駅であるハリム駅はジャカルタ東部にあるため、車やLRT(Light Rail Transit:軽量軌道交通)での移動が必要です。そのため、トータルの移動時間は、車でチカランに行く場合と変わらないか、それ以上かかることもあります。
チカランは、ジャカルタ(ジャカルタ首都特別地区)とは異なり、西ジャワ州に属しています。インドネシアの首都圏を表す「ジャボデタベック」(Jabodetabek)という言葉は、ジャカルタ(Jakarta)、ボゴール(Bogor)、デポック(Depok)、タンゲラン(Tangerang)、ブカシ(Bekasi)という5つの主要都市の名前をつなげたものですが、これらの都市のうち、ボゴール、デポック、ブカシの3つが西ジャワ州に属しています。西ジャワ州はインドネシアで最も人口の多い州であり、ジャカルタや郊外の工業団地で働く人も多くいます。
チカランは、首都圏から少し外れたところに位置しています。
- ジャカルタからは、高速道路を利用すれば約1時間で到着する。
- チカランは「工業団地に勤める日本人のベッドタウン」として知られている。
- チカランは、インドネシアで最も人口の多い西ジャワ州の、首都圏外にある。
【スタンス】チカランは日系企業数で ジャカルタと双璧をなす「製造業の中心地」
JETROの「インドネシア進出日系企業リスト(2020年1月)」によると、対象となった日系企業1,489社がどの州に主要拠点を置いているか調べたところ、ジャカルタが1位、西ジャワ州が2位でした。両州で1,314社、全体の88.2%を占めており、日系企業がこの2州に集中していることがわかります。
インドネシア進出日系企業 - 主要拠点数
ジャカルタ首都特別地区 | 659社(44.2%) |
西ジャワ州 | 655社(44.0%) |
バンテン州 | 65社(4.4%) |
東ジャワ州 | 53社(3.6%) |
バタム島・ビンタン島 | 27社(1.8%) |
中部ジャワ州 | 21社(1.4%) |
その他の地域 | 9社(0.6%) |
(出典)JETRO「インドネシア進出日系企業リスト(2020年1月)」
西ジャワ州内の工業団地は、ほとんどがジャカルタ~チカンペック高速道路沿いに位置しており、日系企業も製造業を中心にこのエリアを拠点にしています。
- 日系企業の主要拠点は、「ジャカルタ」と「西ジャワ州」に圧倒的に多い。
- 西ジャワ州内の工業団地は、ほとんどがジャカルタ~チカンペック高速道路沿いにある。
【変遷】「働く人しかいない」状況から「家族でも住める」環境に
チカラン発展年表
EJIP、MM2100、Jababekaなどの工業団地が相次いで開業
Kindergarten OHANA 開園
「働く人しかいなかった」時代(1990年初頭~2015年)
遡ると、1990年代初頭にブカシ~チカラン周辺で複数の工業団地が開業したのを皮切りに、新たな工業団地が東へ東へと広がっていきました。
上記の年表にもある通り、2015年ごろまでのチカランの住環境は、住宅地・商業施設・工業団地を含む複合開発エリア「リッポー・チカラン」がニュータウンとして発展し、整然と家が立ち並ぶタウンハウスが広がっていきました。
当時、家族帯同、特に学齢期の子どもを持つ日本人駐在員にとって、子どもの教育環境の関係から「ジャカルタに住み、チカランに通勤する」以外の選択肢はないに等しい状態でした。単身者もまた、生活の利便性を考慮してジャカルタからの通勤を選ぶ人も多かったです。一方で、チカランではレストランや飲み屋、娯楽施設、ゴルフ場など、「チカランで働く人」をターゲットにした店舗が徐々に増えていきました。
渋滞悪化の絶望から はじまった「家族帯同フレンドリー化」時代(2015年~現在)
2010年ごろからインドネシアの中間層の住宅需要も見込んで宅地開発がさらに活発化していき、ヤギやニワトリが放し飼いされているのどかな田園風景が一変する光景も増えました。この時期、複数のアパート建設も進められましたが、売りやすさを重視したためか、単身者を主なターゲットにしたためか、ほとんどが50平米前後、広くても100平米に満たない部屋が主流となる傾向がありました。
2015年以降、チカランやその周辺で日系サービスアパートの開業が相次ぎました。初期に開業したところは単身者をターゲットにした間取りが主流でしたが、2015年ごろに「チカランに日本人学校を」という機運が高まり、有志の方々の活動を経て設立準備委員会が設置され、2019年の開校に至る流れの中で「家族需要の取り込み」を狙って家族でも住める広さや設備に改築する動きがあり、家族向けの住環境が整っていきました。
チカラン日本人学校設立の背景には、「ジャカルタと工業団地間の渋滞の深刻化」と「東へ広がる工業団地までの通勤時間の増大」がありました。前者は、渋滞緩和を目的としてチカンペック高速道路の上に新たな高速道路を建設する「第2チカンペック高速道」(2021年開通)の工事によるもので、当時は通勤に片道3~6時間かかることも珍しくありませんでした。このような通勤の負担は単身者にも影響を与え、このころから会社方針として会社近く、つまりチカランに住むよう求められるケースが増えました。
その後、新型コロナウイルスのパンデミックで家族帯同の動きが一時後退した時期もありましたが、日系スーパーの開店や教育環境の整備が進んだことで、家族帯同でも「ジャカルタか、チカランか」を選べるようになりました。
- チカランのニュータウンは、1990年代からの工業団地の拡大とともに発展してきた。
- 長らく「チカランは単身者が住む場所」で、家族帯同は「ほぼジャカルタ一択」であった。
- 渋滞悪化もあり、2010年代半ばごろから家族向けの住環境が整い始め、2019年の日本人学校の開校でひとまず障壁がなくなった。
【生活環境】今のチカランには 一通り ある!
現在のチカランは、住居、日常の買い物、食事、子どもの教育環境、医療などが一通り整っていると言えます。チカランの中心は、従来の中心地である「リッポー・チカラン」に加え、日本人学校やイオンモールがあり、現在も開発が進んでいる新興エリア「デルタマス」を含むエリアです。
住居については、サービスがつかない一般のアパートの数は限られていますが、供給されている部屋数が非常に多く、家族向けの部屋も増えています。150~400平米ほどの広さを求める場合、タウンハウスが選択肢に挙がります。また、日本人をターゲットに大浴場などを備えた日系サービスアパートが割拠しているのもチカランの特徴です。
日常の買い物については、日系スーパーのパパイヤ・フレッシュギャラリーや、イオンモール・デルタマスのオープンによって日本の食材が手に入るようになったことが大きく、飲食店では、吉野家、丸亀製麺、ペッパーランチ、牛角、スターバックス、KFC、マクドナルド、バーガーキング、ミスタードーナツ、ピザハットなど日本でもお馴染みのチェーン店が展開しています。また、和食、洋食、中華料理、寿司、お好み焼き、ラーメン、居酒屋、カフェ、その他の各国料理も楽しめます。
家族が住める環境が整った大きな要因の1つは先に挙げたチカラン日本人学校(CJS)の開校です。CJSは小中学部のみですが、チカランには日本人向けの民間幼稚園や学習塾もあります。また、医療面では、日本語で診療が受けられるクリニックが複数あります。
さらに、チカラン日本人会(CJC)があり、リッポー・チカランのトリビウムテラス・アパートメントに開設されたジャパン・インフォメーション・クラブ(JIC)があります。元日本留学生で構成されるインドネシア日本同好会(KAJI)が主催し、日本大使館や国際交流基金、チカラン日本人会などが後援する「さくら祭」が毎年開催されています。
スーパーマーケット/ショッピングモール
【リッポーチカラン ~ デルタマス】
パパイヤ・フレッシュギャラリー / Papaya Fresh Gallery
[スーパーマーケット]
AXIA South Cikarang の商業棟内にあります。チカラン店は同スーパー最大の売り場面積があります。
店舗情報 - 商業棟テナント一覧 (AXIA South Cikarang) / 地図
リッポーモール・チカラン / Mal Lippo Cikarang
[ショッピングモール]
1995年開業。何度か改装を経つつ、今もリッポー・チカランの中心的存在となっているモールです。
Instagram / 地図
ファーマーズ・マーケット・シティウォーク (Farmers Market Citywalk)
[スーパーマーケット]
新鮮で高品質なインドネシア国産や輸入品の食材を取り揃えたスーパーで外国人も利用しています。
店舗情報 / 地図
イオンモール・デルタマス (AEON MALL Deltamas)
[ショッピングモール]
2024年3月にグランドオープン。総賃貸面積約86,000㎡は、東南アジアにあるイオンモールの中で最大級の広さを誇り、「インドネシアのフラッグシップモール」と謳っています。
ウェブサイト - 店舗リスト / Instagram / TikTok / 地図
【ジャバベカ】
リビングプラザ・ジャバベカ (Living Plaza Jababeka)
[ショッピングモール]
2019年に現在の名称でリニューアルオープン。スーパーマーケットの「ファーマーズ・マーケット」もモール内にあります。
Instagram / 地図
ファーマーズ・マーケット・ジャバベカ (Farmers Market Jababeka)
[スーパーマーケット]
ジャバベカエリアにあるもう1つのファーマーズ・マーケット。こちらは路面店。
店舗情報 / 地図
【カラワン】
ザ・グランド・アウトレット (The Grand Outlet)
[アウトレットモール]
2024年7月グランドオープン。三菱地所が開発に参画した、約88,000㎡の敷地を持つ大規模な高級アウトレットモールです。
ウェブサイト - 店舗リスト / Instagram / Facebook / TikTok / 地図
スマレコン・ヴィレッジオ・アウトレッツ (Summarecon Villaggio Outlets)
[アウトレットモール]
2023年開業のヨーロッパ風のデザインが特徴的なアウトレットモールです。
ウェブサイト - 店舗リスト / Instagram / Facebook / TikTok / 地図
レシンダ・パーク・モール (Resinda Park Mall)
[ショッピングモール]
2017年開業の大型ショッピングモールです。
ウェブサイト - 店舗リスト / Instagram / 地図
診療所・クリニック
チカランや周辺エリアにも日本語で診療が受けられるクリニックがあります。場所や診療科、診療可能な曜日・時間はそれぞれのサイトでご確認ください。
タケノコ診療所
(Lippo Cikarang, ホサナ・メディカ病院内)
ウェブサイト - チカラン院 / X / 地図
J-クリニック
(Lippo Cikarang, シロアム病院内)
ウェブサイト / 地図
共愛メディカルサービス
(EJIP / Lippo Cikarang / Deltamas / Karawang / Sentra KIIC)
ウェブサイト / 地図 : EJIP – Lippo Cikarang – Deltamas – Karawang – Sentra KIIC
日本コミュニティー
チカラン日本人会
2015年に発足。『チカランに住む人たちの安全と安心、生活とビジネス、イベントや社会貢献活動など、より良い暮らしに役立つさまざまな情報や取り組みを、会員それぞれが「知り合い」「支え合い」「共有する」』という趣旨で運営されています。
ウェブサイト
ジャパン・インフォメーション・クラブ(JIC)
2017年にリッポーグループにより、トリビウムテラス・アパートメント内に開設。施設内に日本語の図書スペースなどが設けられています。
ウェブサイト / Instagram / 地図
※JIC(Japan Infomation Center)へ行き方 (チカラン日本人会)
さくら祭
さくら祭りは、元日本留学生で構成されるインドネシア日本同好会(KAJI)が主催しています。
ウェブサイト – Kaji Sakura Matsuri / Instagram
- 現在のチカランは、「リッポー・チカラン」と「デルタマス」を中心に、住居、買い物、食事、子どもの教育環境、日本語OKのクリニックが揃っている。
- チカラン日本人会があり、ジャパン・インフォメーション・センター(JIC)という施設もある。
【あり?なし?】チカランの良いところ・不便なところ
ここまでチカランの土地柄や変遷、現在の生活環境についてご紹介してきましたが、チカラン勤務であってもジャカルタから通勤する人がまだ多いのが現状です。環境が整ってきたチカランですが、首都ジャカルタとはどのような点が異なるのでしょうか?
ここでは、チカランに住む良い点と不便な点についてご紹介します。チカランとジャカルタのどちらが合うかは人それぞれです。「どちらに住むか」を検討する際の参考にしていただければと思います。
チカランに住むに あたって良いところ 8選
渋滞のストレスを軽減できる 高速道路で渋滞が発生しやすいのは「ジャカルタ市内の出入り」と「高速道路の出入り口」の部分です。チカランに住むことで職場への通勤時間や渋滞のストレスを大幅に減らすことができます。
高速道路で渋滞が発生しやすいのは「ジャカルタ市内の出入り」と「高速道路の出入り口」の部分です。チカランに住むことで職場への通勤時間や渋滞のストレスを大幅に減らすことができます。
ワンオペ育児の負担を減らせる 慣れない海外生活では、専業主婦(または主夫)が小さな子どもと長時間向き合うことで、精神的な負担が増えることがあります。「職住学近接」によって家族の時間が増えることで、心にゆとりが生まれる点は大きなメリットです。
慣れない海外生活では、専業主婦(または主夫)が小さな子どもと長時間向き合うことで、精神的な負担が増えることがあります。「職住学近接」によって家族の時間が増えることで、心にゆとりが生まれる点は大きなメリットです。
生活圏がコンパクト
家族で住む場合、主に「リッポー・チカラン」または「デルタマス」を選ぶことが多いです。この両エリアで、住居、買い物、医療、教育といった生活環境がほぼ完結します。特に、リッポー・チカランのトリビウムテラス・アパートメント周辺には、徒歩圏内に日系スーパー、レストラン、クリニックが揃い便利です。
家庭車がなくても車が使える(かもしれない) 会社の方針にもよりますが、職場と住まいが近い場合、通勤や帰宅以外の時間帯に家族が車を利用できることがあります。家庭車がない場合でも、車を使える機会があると便利です。
会社の方針にもよりますが、職場と住まいが近い場合、通勤や帰宅以外の時間帯に家族が車を利用できることがあります。家庭車がない場合でも、車を使える機会があると便利です。
日本人学校への通学が便利 デルタマスに日本人学校があり、その近隣には日本人が住むアパートもあるため、通学時間が短いです。リッポー・チカランからでも車で20~30分ほどと比較的近いです。ジャカルタでは通学に1時間前後かかるため、デルタマスやチカランで暮らすことで朝の時間にゆとりが持てるのはメリットといえます。ただし、チカランでは学校側がスクールバスを運行していないため、この点には注意が必要です。
デルタマスに日本人学校があり、その近隣には日本人が住むアパートもあるため、通学時間が短いです。リッポー・チカランからでも車で20~30分ほどと比較的近いです。ジャカルタでは通学に1時間前後かかるため、デルタマスやチカランで暮らすことで朝の時間にゆとりが持てるのはメリットといえます。ただし、チカランでは学校側がスクールバスを運行していないため、この点には注意が必要です。
静かな生活環境が整いやすい リッポー・チカランやデルタマス内では渋滞がほとんどなく、発生したとしてもジャカルタほど深刻ではありません。また、これらのエリアは造成地に位置し、下町からある程度距離があるため、モスクのスピーカー音の影響も比較的少ないと言えます。高速道路に近い場合、部屋の向きによって多少音が気になることがあるかもしれませんが、総じて落ち着いた生活環境が整いやすいです。
リッポー・チカランやデルタマス内では渋滞がほとんどなく、発生したとしてもジャカルタほど深刻ではありません。また、これらのエリアは造成地に位置し、下町からある程度距離があるため、モスクのスピーカー音の影響も比較的少ないと言えます。高速道路に近い場合、部屋の向きによって多少音が気になることがあるかもしれませんが、総じて落ち着いた生活環境が整いやすいです。
不足はジャカルタで補える
チカランで手に入らないものがあれば、車で約1時間のジャカルタで補うことができます。特に平日の日中や週末は比較的道が空いているため、アクセスしやすいです。多少の時間的負担はありますが、首都圏の利便性も活用可能です。
バンドンにより近い
車で約2時間の西ジャワ州の州都バンドンは、標高750mの山間地にあり、避暑地として有名です。温泉や山岳観光、コーヒープランテーションなど豊かな自然が楽しめるほか、有名大学が集まる学園都市で、カフェやファッションなど都会的な魅力も兼ね備えています。さらに、西ジャワ(スンダ族)の伝統文化・芸能の中心地としても知られ、クリエイティブで活気ある雰囲気が魅力です。週末のリフレッシュに最適な観光地です。
チカランに住むにあたって不便なところ 5選
あるにはあるが層が薄い
習い事や子どもが遊べるスポットは限りがあるという声や、カフェやバー、日本とインドネシア以外の国の料理が食べられるお店は、ジャカルタが格段に多いというネット上の声があります。
住まいの広さはジャカルタが上 チカランでは100平米超の部屋でも「広い方」となり、150平米以上となるとタウンハウスを検討する必要があります。一方、ジャカルタはアパートの数が多く、150平米以上の部屋もたくさんあります。また、アパート内の共用施設もジャカルタの方が広く、充実している傾向があります。
チカランでは100平米超の部屋でも「広い方」となり、150平米以上となるとタウンハウスを検討する必要があります。一方、ジャカルタはアパートの数が多く、150平米以上の部屋もたくさんあります。また、アパート内の共用施設もジャカルタの方が広く、充実している傾向があります。
虫が多い
ジャカルタにも虫はいますが、チカランではさらに多く見られます。例えば、体液に触れると火傷のような症状を引き起こす「トムキャット」や、雨季の初め(11月ごろ)には夜間に羽アリが群れをなして飛翔することがあります。アパートでは定期的に敷地内で殺虫剤を噴霧していますが、窓を閉めていても他の侵入経路から虫が入ってくることがあります。
車がないとチカラン内の移動しづらい 車がないと不便なのはジャカルタも同様ですが、MRTなどの公共交通機関やモール併設のアパートなど代替手段があります。チカランでは基本的に車移動が必須で、代替手段としてもタクシーやGrab(オンラインタクシー)などの車しか利用できません。徒歩圏内に買い物や食事スポットが整っている場所もありますが、そのようなエリアは限られています。
車がないと不便なのはジャカルタも同様ですが、MRTなどの公共交通機関やモール併設のアパートなど代替手段があります。チカランでは基本的に車移動が必須で、代替手段としてもタクシーやGrab(オンラインタクシー)などの車しか利用できません。徒歩圏内に買い物や食事スポットが整っている場所もありますが、そのようなエリアは限られています。
都会派には物足りない
日本での生活環境や個人的な志向が都会的で、多様なアクティビティーや娯楽、刺激を求める方にはチカランは向いていません。
最後に
赴任前や赴任直後は土地勘がなく、さらに異国の地であるため、実際の生活をイメージするのは非常に難しいと思います。ブログなどでチカランの生活情報を見つけることもできますが、急速な発展を続けるチカランにあって、数年前の情報は現在の実態を反映していないこともあるかもしれません。
結局のところ、住んでみないとわからないことも多いですが、生活拠点の選定や準備にあたって今回の情報がお役に立てば幸いです。
メゾンマップ不動産では、チカランやジャカルタのお住まいのご紹介を行っております。ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。